お盆の迎え火
お盆の迎え火とは、一般的に8月13日の夕方に帰ってくる祖先の霊が道に迷わないように家の前で炊く火のことです。
現在では、盆提灯に火を灯して「迎え火」とすることが多いのですが、古くは、素焼きの鍋に麦からや麻のくき、松の根、檜の皮などを入れて炊いていました。
各家々の門口や墓地で「迎え火」を炊くほか、共同で道の辻などに「迎え火」を炊くところもあります。
また、「迎え火」を炊いたり灯したりする際に声かけをする地方もあります。
例えば、長野県では、祖先の霊が道に迷わないように提灯などに「迎え火」を灯すときに「おじいさんも、おばあさんもこの明かりでおいでなはあれ」と声をかけます。
他にも秋田県雄勝郡では、「こながり、こながり、じっちゃも、ばっちゃも、みなこい、みなこい」と声をかけます。
有名な「迎え火」としては、愛知県の三河山間部から尾張東部にかけての「百八本の松明」などがあります。